ESSテクノロジー社製ES9008S

”セイバー”オーディオDACの技術詳細

1)イントロダクション

セイバーES9008Sは、2ch高音質ステレオ音響および7.1chサラウンド音響用の8chのオーディオDACです。ES9008Sの8ch回路を4chづつ加算し、2chステレオ出力とした場合、130dB以上のダイナミックレンジを実現します。(ES9008Sの8chをモノラルモードで使用して、LchとRch用に2個使用した場合には134dB以上のDNRを得ることが出来ます。)ES9008Sは、独立したPCM8ch信号やSACDの8chDSD信号をスレーブモードによって4本のI2Sインターフェースで入力したり、内蔵のS/PDIFデコーダー(NonPLLの特許回路)によってS/PDIF規格の2chPCM信号を入力することができます。ES9008Sのアナログ回路は+3.3V、デジタル回路は+1.2Vで動作しますが、標本化周波数が48kHzの時に120mW、192kHz時には160mWの低消費電力ですが、アナログ回路の電圧を+1.8Vで駆動し標本化周波数が48kHzの信号を変換した場合には65mW、192kHz時には100mWという超低消費電力を実現可能です。これまでESSテクノロジー社は、数百万ゲートでありながら100dB以上の高性能アナログ信号特性を有するDVD用デバイスを億単位の数量を生産出荷してきましたが、ES9008Sの低電圧駆動・低消費電力/高性能特性が実現できた背景には、このような基本技術が生かされています。

 

 

2)ES9008Sの概要

このようなES9008Sの性能は、デバイス上のアナログ回路を最小化・単純化することで達成されています。ES9008Sでは、たった1本のアナログバイアスライン、クローズドループ回路、MOSFETも存在しません。また、PLL回路は、いかに注意深く設計したとしてもデジタル回路からの影響を受け、信号と強相関性の位相雑音が生じ人間の耳で検知されてしまうために、ES9008SにはアナログPLL回路は存在しません。また、単純化されたアナログ回路は、DSP回路によってジッター抑制特性にも注意が払われています。データを変換するタイミングをつかさどるための基準クロックの生成は、トランスポート・メディアのクロックから完全に分離され、固定水晶発振器を用いる特許申請中の回路によって再生信号との相関性を低く抑えた良好な位相雑音特性が確保され、最適化されたクロックとデータがD/A変換回路に供給されます。D/A変換回路に供給されるクロックはDSPによるGatedClockモードで行なわれ、基準クロックと電源への高調波ノイズを生じさせないシリアル・パラレル処理を行なうことによって、電源への雑音印画による混変調ひずみが生じません。

 

 

3)デジタル伝送信号からのデータ復調およびクロックの抽出

/PDIFでは、伝送信号内のプリアンブルにより基準クロックが伝送されるので、DSDやI2Sと比較すると、基準クロックの生成・データの復調は複雑になっています。デジタルインターフェースレシーバーには様々な回路方式がありますが、伝送信号から基準クロックを抽出する過程で高ジッターを生じることが知られています。この課題を解決するために、ES9008Sでは伝送信号に含まれるプリアンブルによるクロック復調を行ないません。クロックを復調するにはクロック周波数の抽出を必要としない手法を採用しています。S/PDIFデジタル信号はまずディレィラインからデューティ50%の波形として整形され、規定のパルス幅によって読み取られ1・2・3単位のパルス幅が割り当てられます。その後ステートマシンが割り当てられたパルス幅の処理を行いますが、この部分では時間軸の再測定やクロックの復調は行なわれません。ただ単に波形にタイムスタンプを行い、ダウンストリームプロセッサに引き渡されます。このような方式によって、50nsecのランダムジッターと200nsecのシヌソイド(正弦)ジッターが重畳されるのみです。

 

 

 

4)標本化周波数でのデータの描写

I2SやDSDは標本化周波数間隔で信号が伝送されるデータストリームであるためにS/PDIFでのプリアンブル波形の伝送によるクロックの復調を行ないませんが、S/PDIFデコーダー出力と同様に、ある非同期のタイミングでデータがダウンストリームプロセッサーに伝送されます。ES9008SではPLLによらずにゲート回路によって信号の復調が行なわれます。この部分では信号をアップサンプリングしますが、その際に生じるイメージ成分を除去するために、デジタルフィルターによって規定の標本化周波数で補間されます。このフィルターにはDSPのサイクル数が含まれますが、オーバーサンプリングデジタルフィルターの時間定数がデータレートを追跡できることです。このプロセスで得られたデータは数学的に正しいのですが、データのサンプリングとほぼ同時にハイスピードクロックのどちらかのエッジでデータを決定できなければ、より高いクロック領域ではノイズの影響をより多く受ける可能性があります。インターフェースからのデータが高いクロックエッジとの間にのどこかにあるという選択は全く妥当ではありません。問題は、トランスポート・メディアから取り出されたデータは、時間的にどこに存在したのかが不定で、時間域での量子化ノイズとなるために高速クロックに適応することもできないことです。伝統的な手法は、ひとつにはデジタルPLLを用いて入力データのジッターを除去することですが、トランスポートクロックでのジッターが問題となります。もうひとつの手法は、ポリフェーズフィルターで信号を新たなクロック領域にレート変換するものです。サンプルレートコンバーターはうまく動作しますが、適応できる標本化周波数範囲は一般的には1:8が限界といわれています。また、レートコンバーターを用いた場合には、ダイナミックレンジはレートコンバーター回路の限界以下にしかできません。ES9008SセイバーDACのfsレートコンバーターはポリフェーズフィルターのアプローチに比べて2つの利点がありますが、その詳細は申請中の特許に記載されています。利点のひとつはレート変換の周波数範囲は無制限であることで、1ステップ4kHzの低い周波数から40MHzの非常に高いクロックレートまでの変換が可能です。もうひとつの利点は、その処理が原理的に完璧であり、出力のダイナミックレンジは175dBを超えます。またES9008Sには、ジッターを100%除去する独自回路も搭載されています。ジッター除去とレート変換の2ステップによって、高速クロックで非常に精度の高いクロックエッジでのバーストモードオーバーサンプリングフィルター出力を実現しています。これらの仕組みによって全てのソースからのオーディオデータは高速クロック領域になり、モジュレータに送られます。

 

5)ハイパーストリームモジュレーターとマルチビットモジュレーションDAC

ESSは量子化雑音整形回路(Noise Shaping/bit Reducing Modurator)にハイパーストリーム・モジュレーターを新採用しました。このモジュレーターは従来の刧舶マ調器とは全く異なり、100%の変調度でも動作可能です。これは、発振の心配のない1次の刧舶マ調器をカスケード接続した回路に、適切な飽和点の制御が可能な加算器で構成されています。量子化雑音整形回路での変調度が100%に近づくに連れて帰還ループ次数は低くなってゆきます。独立して安定して動作しているため、どのような変調度になったとしても全ての変調回路は安定動作します。この新回路によってES9008Sの「マルチビットモジュレーションDAC」では、フルスケールに対して90%の変調度での動作が可能になりました。

 

 

上記はESS社のマーチン・マリンソン氏が発明した米国特許7058464のハイパーストリームモジュレーターの基本回路ですが、実際の製品であるES9008Sのモジュレーターは5次特性で、通常の出力bitバス幅は6bitですがソフトウェア設定によって低bit出力とすることも可能です。動作周波数限界(f-MAX)は40MHz、変調度が90%時の場合でもノイズフロアは−160dB以下を実現しています。

 

一般的な、これまでの刧舶マ調回路は実際には非線形なシステムであり、周波数領域でのシミュレーションでのみ良い特性が得られます。しかし実際には、刧舶マ調器のループフィルターの動作は、このシミュレーションのような条件ではありません。刧舶マ調器の帰還ループは、想定された条件では安定動作するものの、設定条件が異なる場合にはうまく動きません。しかしES9008Sに搭載されたハイパーストリームモジュレーターは、一般的には検証されなかった条件でのシミュレーションを行ない、その安定度が実証されています。量子化雑音整形回路の安定性によってES9008Sは、これまでの一般的などのような刧買cWュレータを用いたDAC−ICよりも、「良い音がする」と評価されています。

 

 

6)量子化雑音整形回路(モジュレーター)の課題

量子化雑音を整形するための変調回路の課題として、直流成分が入力された場合の帰還ループの安定度が挙げられます。例えば、MJ無線と実験誌1998年9月号108ページで、日本コロムビア株式会社メディアビジネス開発推進センターの長江哲也氏が指摘していますが、刧舶マ調器に直流成分が入力された場合に、帰還ループの安定性が破綻し、トーンが生じることが知られています。ダイナミックレンジと直流成分の振幅の関係を表したグラフを見ると、変調器の深度が100%に近づくに連れてノイズが生じることが解ります。100%の変調度で安定動作する刧舶マ調器は全く無く、一般的な刧舶マ調器では変調度が50%をフルスケールとしている例もみられます。しかも、この場合、50%程度の変調度でもノイズが増加する傾向があります。しかしハイパーストリームモジュレーターの場合には、変調度が100%に近づいた場合にもノイズが増加しないように設計されています。ES9008Sの場合には余裕度を考えて変調度が90%に設定されています。さらに深く検証すると、このノイズは単調ではなく、ある特定の直流レベルが加わった際に、30dB以上もダイナミックレンジを悪化させるスパイク状ノイズが生じることがあります。しかしES9008Sの場合には、最悪条件での直流成分重畳時においても−123dB以上のダイナミックレンジになることはありません。

 

 

7)ハイスルーレート信号入力時の課題(傾斜制限)

古典的な剳マ調や近年の刧舶マ調器では、入力信号が急激に変化した場合に、帰還回路が不安定となるために帯域内でノイズが発生することがありますこれはノイズ・シェ-ピング・モジュレータが帰還回路であることが原因です。シミュレーションでは帰還回路が安定した状態で検討されており、通過帯域にはノイズが抑制されるような動作になっています。イズが生じないように最適化された帰還ループ設計の基では入力信号にリニアな出力が得られます。しかしこのような設計では、帰還回路の動作条件が異なると動的な追従性が悪化します。ノイズは小さいのですが、軽微な共振が生じます。音楽の静穏部において刧舶マ調器は”状態空間”の中で動作しており、整形された量子化雑音は音として現れます。大きく音楽が変化した後、刧舶マ調器の動的状態は静止点に戻ってゆきます。しかし音楽の静かな部分で多くの刧舶マ調器は、量子化雑音は振幅が変位する過程で特有の音に変移します。大振幅の音楽の部分では波形の追従性が悪化し、耳の良いオーディエンスは、トランジェント応答でのひずみを検知します。しかしHYPERSTREAMモジュレータは、ハイスルーレート信号の変換時に於いても、良好な過度応答特性が得られるように設計されています。波形が立ち上がる直前、直後の低レベル信号も、不規則なノイズが排除されるように設計されていますが、このような点がSABREが忠実な音楽再生を実現できる理由です。また詳しくは説明しませんが、DVDチップにアナログ信号変換回路を内蔵したHYPERSTREAMモジュレータ開発には他の利点もあります。DVDチップでは語長丸めや波形尖塔部のクリッピング等のデジタルノイズ入りの音源でも量子化誤差がない信号に補正する必要がありますが、SABREにはこれらの機能が網羅されています。  

 

 

8)D/A変換回路

内蔵のDSP回路でノイズ・シェーピング処理が終了した後、D/A変換されます。通常6ビットDACでアナログ出力を得ますが、高度で洗練されたDAC回路によってアナログ出力が得られます。その回路は単純な6ビットDACではありません。接続される電源は鋭敏ですが、全体的な性能に妥協することなく、ローノイズ特性を実現するためには外部電圧リファレンス電源が必要になります。AVcc端子は、DACのリファレンス電位なので、”DACリファレンス”と明記したほうが良いかもしれない。基板の設計に於いては、ノイズを生じないように注意し、AVcc端子には大容量のパスコンを配置すべきです。

回路の性質を理解した基盤パターンを設計すると、ステレオモードではクロストークが-135B以下になります。これはDACチップ上で、細心の注意が払われているかの証明でもありますが、チップ内の配線レイアウトが細心の注意を払っているだけではなく、革新的技術がなければ仕様を満足できません。

 

 

 

特許手法であるダイナミック・エレメント・マッチングと呼ばれる回路によってDACの非直線性雑音をオーディオ帯域外に周波数シフトすることが可能となりました。この詳細は特許文書に述べられていますが、DEMの手法は非常に高い効率でエラー・キャンセル処理を行うことができ、雑音や疑似信号を完全に除去できます。  

 

  

9)ジッター低減回路について

もう一つの強調すべき要素としてジッターに関する問題があります。いかに正確にDACが構成されていたとしても、ジッターがオーディオ信号の忠実性を劣化させます。ジッターは時間領域での不確定性であり、DSPからDACへデータを運ぶデータパスに起因するため、ジッタ-はそれ自身が重大な上乗せされたノイズ(15)となって現れます。DACに適応されるDEMと特定のスイッチング・パターンはタイミング・ジッターの感度を鈍化するように最適化されています。チップ上の水晶発振器出力がCMOSバッファに送り込まれ、D-Typeフリップフロップによる波形整形回路で更にクロックの歪みを和らげています。

各々のゲートは、電源電圧抑圧比が最適化されるように注意深く配列され、各々のクロックラインは、タイミングに起因する変調を除去するように注意深く設計され、クロック・パス上のジッターをピコ秒以下のレベルに保持しています。

 

 

 

10)ES9008Sの内部構成と性能に関して

ES9008Sは、8チャンネルのDACを計8個内蔵していますが、各々のDACはバランス出力であるために実際には16のDACを有しています。DACのビット幅とチャネル・アサインメントには柔軟性がありますが、デフォルトの構成での使用が推奨されます。 デフォルト構成は8チャネルモードで、差動構成で動作するペアの6ビットDACで構成されます。DACは約800Ωの出力インピーダンスを持つAGndAVccの間の電圧ソースのリニアリティーにテブナン等価(Thevenin-Equivalent)です。またバーチャル・グランド・カレントモード(反転増幅回路)構成で接続することも可能です。最小の高調波ひずみとするためには電流出力モード動作ですが、ダイナミックレンジは電圧モード、カレントモードでも同じです。S/PDIF入力では、出力4チャネルを並列接続したステレオモードのみが利用可能です。動作設定抵抗によって2chステレオモードが設定されると、同じデータが4つ全てのチャネルに送られます。この場合、DACは8ビットDACのペアとなり、出力インピーダンスは約200Ωとなります。この構成でダイナミックレンジは132dB以上に達し、高調波ひずみ特性は、DAC外部の構成部品や計測装置に左右されます。このため外部構成部品は、高性能OPアンプ使用を推奨します。

 

 

 

 

 

11)その他の考察

以上で触れた項目以外に、SABREは以下の特徴を持ちます。

 

A. 非常に幅広いデータパス

 SABREDAC演算は48bit幅の広いデータパスで行われ、DSPは48ビット精度が保持されます。この高い精度はノイズシェーピングによって語長が丸められ、HYPERSTREAMモジュレータに供給されるデータは、DSP演算時のデジタルノイズは-170B以下となります。真の性能を引き出すには24ビット以上のオーディオ・データ・ソースが必要です。

 

B. アップ・サンプル時のゼロ挿入1次補間

オーバー・サンプリング・フィルタでのファースト・オーダーの保持は結果的に幅の狭いデータパスとなり、従って論理的でなくなり、低いレートの場合sin(x)/x補正が必要となりますが、sin(x)/x補間は完全ではなく、ローレートでのsin(x)/x補間は周波数領域で不完全です。ゼロ補間は数学的に厳密で、sin(x)/x補正はより高い周波数領域となり、結果的にあらゆるエラーは帯域外に押しやられます。

 

C. リニア・フェーズ・フィルタにないピーキング

デジタルデータのアップサンプリングで利用されるリニア・フェーズ・フィルタは、続くセクションの平滑性の欠如を補充する為には使用されません。ゲインの平滑性の欠如を訂正する見かけの上の単純な手法は、出力のフェーズ・リニアリティを破綻させるデジタル領域でのかすかなピークを引き起こし、周波数(19)に対しての出力のグループ・ディレーにおける予想不可能な変動となって現れます。SABREは独立したモジュレータとフィルタより構成されます。 

D. クリック音なしの高精度ボリューム・コントロール  

  ファームウェアには、ユーザーが設定可能な0.5dBの精度の0.5dBボリューム・コントローラ・レジスタがあります。内部的には1/64dB以下でボリュームを制御し、指定されたボリュームにまで非常に滑らかに可変できます。これにより完全にクリック音なしのボリューム・ステップを実現しています。  

 

12)結論

SABREは、史上最高級のDACを実現する為にデザインされた回路、技術、システムの集合体です。SABREの高いパフォーマンスを実現する特徴の一つはモジュレータのデザインです。試聴テストによって典型的な刄ーモジュレータとHYPERSTREAMモジュレータで拡張された音域の差は歴然です。試聴室での経験で、聴感に寄与すると考えられるパラメータの相関の欠如に気がつきました。特に、二つの潜在的な相関関係が重要です。信号レベルとノイズレベルは相関関係にはなく、ノイズは聴感上において信号の変化率や振幅で変化することはありません。過渡的な現象は、その信号の流れの中で潜在的に生成される不規則なノイズを抑制するモジュレータの積分の中で急速に消滅します。 オーディエンスに、これを気付かせるためには、ジッターの抑制、データのシステム・クロックの位相雑音の伝播の抑制に大いなる注意を払わねばなりません。  

 

 

★)ES9008Sの性能この測定はAP2722で測定しました。

Figure-1は高調波ひずみの測定結果です。

 

注目すべきは、最も高い高調波ひずみは5次高調波で、約-120dBである点です。

この高調波歪みは、ES9008Bに接続された外部アンプに起因するものです。  

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

Figure-2-60dBシグナル入力時のダイナミックレンジです。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 Figure-3では典型的な競合商品とSABREのジッター性能を比較しています。

I2Cのデータトランスポート・クロック上の僅か2nSのランダムジッターの場合のTHD+ノイズ対周波数のグラフです。  

 

 

   

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

脚注

1: DNRAudio Precision 2722 (22Hz:ハイパス、22k:ローパス、A-weightedフィルター) で測定。

2: DSDDirect Steam Digitalであり、このフォーマットはSACD-Super Audio Compact Discsで使用されている。

3: SPDIFまたはS/PDIFthe Sony-Philips Digital Interconnect Formatで、一本の信号線でステレオの信号をバイフェーズのエンコードされたデータとして転送する。オーディオ機器で広く採用されている。

4: これらの消費電力は、8ch同時動作時においても競合製品に比べて極めて低電力である。

5: SABRE DACDSPエンジンは96KS/s以下のオーディオの場合で27MHz, 192KS/s以下の場合40MHzで動作する。

これらのレートはオーディオ・クロックに整数倍で比例はしない。

6: SPDIF入力は典型的なCMOSの入力ピンであり、コンパレータではない。必要に応じて入力ピンの前にコンパレータを配置しなければならない。

7: 200nSは便宜的にSPDIFのクロック周期よりも大きい。SPDIFインターフェースが正しくデータ・ストリームをデコードしている場合でも、FM変調は非常に低い帯域である。

8: この技術はアナログ・デバイセズ社のAD1896で紹介された。

9: ESSのモジュレータと典型的な刄ーモジュレータの相違の一つはUS Patent 7,058,464に記載されている。

他の新技術はESSの知的財産にあたり、機密情報として開示されていない。

10: この90%のモジュレーション深度によりDNR5.1dB改善される。他の要素は同様である。

11: Audio Precision 2722によってこのテストは行える。-60dB 1kトーンにゆっくりとDCオフセットを変化させながら重ね併せると、このノイズの変化が見られる。

12: マシン・ステート空間の動作点が静止点に戻った場合においても、ステートの全ての次元は異なる。

13: このシステムデザインで700μΩ以下のシステムエラーを達成できる。

14: US Patent 7,116,257

15: ジッターが誘引するノイズについての考察は非常に困難である。ハーモニック・ディストーションではないが、音楽のトーン近辺のノイズは音楽とともに変化する。オーディオ信号に現れる周波数を包み込むノイズであり、相関がある。

ジッター・ノイズはそれ故に微妙で、プログラム間の無音部においては聞き取ることは不可能である。熟知したリスナーはこれを音上での透明感(clarity)の欠如として、または音楽プログラムの静かな部分で明白になるぼんやりとしたノイズとして認識する場合がある。

16: カレントモードはチップ上の僅かな電圧抵抗の相関を排除する。

17: 4.0Vの供給電圧で133dB以上が達成される。

18: これは増幅器の出力信号の振幅の減衰によって示される。これによりDNRは僅かに減少し、THDは改善される。

SABREの特徴が表れるAP2722THDの限界124dBあたりで顕著である。

19: 特にデジタル・フィルターは対称なFIRフィルターで、リニアなフェーズを持つ。モジュレータのあらゆる残存する周波数領域の不調和はリニア・フェーズでない場合がある。それゆえFIRを調整しながら周波数領域の応答を訂正することで、周波数応答が正しく見えるようになる。しかし、グループ・ディレーは変則的であり、モノトニックでない場合がある。本質的にリニアフェーズのFIRではグループ・ディレーの変化を訂正できない事実の始点である。モジュレータとフィルターは、相互に補正するようなことなく、完全に個別にデザインしなければならない。